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漆職人 定池家の日常を口ベタな旦那さんにかわり、やんわりと紹介します。 (漆職人夏子)


by 漆職人夏子

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カテゴリ:厨子の仕事( 37 )

懐中厨子 2014.11.01

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東京で貴金属の総合プロデュースをされている
株式会社 和(なごみ)様より、
ご依頼を受け
懐中厨子の制作を木地作りから塗りまで手がけさせて頂きました

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木地がとても小さくて薄いので
どんなふうに組み立てるのかと思っていましたが
胴部分は木地をU字溝のように削り
天板と底板に段欠き(段に削る)を施し組み合わせていました
(写真は扉の板を丸く削っている所)

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麻布と和紙を漆で貼り木地の強度を強くします
(写真は和紙を貼っている所)

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蝶番などの金具は株式会社 和(なごみ)様の制作品で素材はなんと18金
(右の写真は銀製の金具)
この金具も超小さいながら、超精密
特に小さい方の厨子の蝶番には驚きました(写真左)

しかし、この小さい蝶番を取り付けるのにはとても苦労していました
塗りに傷をつけたり、建て付けが悪いと
せっかくきれいに仕上げたのが台無しになってしまいます
難しいのと、気を使うのとで
旦那さんは「金具付けらんが(付けるのが)一番たいそい(疲れる)」と
クタクタになっていました

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完成した懐中厨子
高さ6センチと3.7センチ、とっても小さい厨子です
漆の黒と、金具の金とのバランスも絶妙で、とてもかっこよく仕上がりました

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中には、株式会社 和(なごみ)様の制作品で18金の仏様が収められるようです

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以前にも乾漆と木地との併用で小厨子を制作しましたが
今回はさらに小さく、とても大変でした
でも色々と勉強になり、職人にとってとてもやりがいのあるお仕事でした

この厨子の制作にあたり、株式会社 和(なごみ)様には
はるばる東京から二度も打ち合わせにお越しいただくなど大変お世話になりました
仕上がりにも満足されたようで何よりです
我が家に制作をお任せいただき、大変感謝しております




by urushisada | 2014-11-01 01:52 | 厨子の仕事 | Comments(0)

新幹線金沢駅舎に石川の伝統工芸品 2014.07.30

来春、北陸新幹線が金沢にやって来ます

その新幹線の金沢駅舎に石川の伝統工芸品236点が飾られる
待合室が完成し、一昨日報道陣や関係者に公開され
旦那さんも関係者として、内覧会に出席してきました

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待合室の壁には直径13センチの小窓が一面に開けられた能登ヒバが貼られ
小窓の中に工芸品が飾られています

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実は、旦那さんが制作した小厨子も飾られました

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このお厨子は高さ二寸九分(約8.8mm)のとても小さな厨子です
扉には「紗綾形(さやがた)文様」の蒔絵を施しました
超細かい蒔絵です

紗綾形文様とは、「卍」という漢字を
斜めに崩して連続的に繋げた文様です

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そして、昨日の北國新聞の朝刊にその記事が載り
236点の内、人間国宝の作品4点を含む12点がピックアップされていました
その中に、なんと旦那さんの小厨子も写っていました

ちょっとうれしい朝でした


新幹線をご利用の際には、待合室に是非お寄り下さいませ

by urushisada | 2014-07-31 00:00 | 厨子の仕事 | Comments(2)

新作の厨子 2012.02.05

一昨日から石川県立伝統産業工芸館にて金沢仏壇の展示会
「ブツ、ブツ、ブツ、ブツ、ブツダン」展が開催されています

この展示会に、我が家からは以前に制作した乾漆厨子
新作の厨子の2点を出展しています
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新作の厨子は、胴の部分に乾漆技法を用い
扉は青森ヒバの柾目材を使用し素地を制作し
塗りは本堅地、外側は艶消し黒漆塗り立て仕上げ
内部は黒石目地仕上げ
金具も真鍮金具に漆を焼き付けし石目地に仕上げました
蒔絵は扉の定規縁だけで、銀地に螺鈿を施しました

とてもシンプルですが、なかなかかっこよく仕上がり
洋間でも違和感なく置いていただけるのではととても気に入っています

サイズは巾160㎜奥行85㎜高さ19㎜と、とても小さいですが
中に収める仏像やお位牌に合わせた大きさで
またデザインもお好みに合わせオーダーメイドで制作いたします

「ブツ、ブツ、ブツ、ブツ、ブツダン」展は3月28日(水)までです
伝統的な金沢仏壇12点、新デザインの金沢仏壇・厨子12点を展示しています
金沢にお越しの際は是非ご覧くださいませ
by urushisada | 2012-02-05 04:07 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 完成と納品 2011.08.11

2月から制作に取り掛かっていたオーダーメイドの厨子が
ついに完成しました004.gif
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この厨子は、お客様のお位牌に合わせた大きさで
天板・中板・底板・柱を木地で、胴回りを乾漆技法で制作しました
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お客様の旦那様が生前、紅葉がお好きだったということで
もみじ蒔絵を選ばれました
旦那様への深い想いが感じられ、私たちも心を込めて制作させていただきました040.gif

厨子とともに旦那様を想いめぐらせるのだろうと思い
乾漆厨子「想」と名を付けさせていただきました


胴回りを乾漆で制作した理由は
この厨子は厚さは約5ミリの楕円形で仕上げてありますが
木地でも不可能ではないのですが、この厚みに仕上げる場合
乾燥などでそりなどが生じやすく、また十分な強度を持たせるのも難しく
薄くても丈夫なものが作れる乾漆技法で制作しました034.gif

しかし、乾漆はとても時間のかかる技法なので
オーダー頂いてから完成まで、半年以上かかりました
お客様には大変お待たせしご迷惑をおかけしましたが
ご理解いただき感謝しております040.gif
何とか、お盆前に完成させる事が出来
昨日、大阪府松原市のお客様宅に無事に納品することができました042.gif
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納品後、お位牌を納め大きさ、デザイン、仕上がりにも
大変喜んでいただきました016.gif

本当にありがとうございました040.gif
by urushisada | 2011-08-12 01:13 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 蒔絵と箔押し 2011.08.06

今日は、乾漆厨子の蒔絵と箔押しを少し紹介します

今回は、お客様の旦那様が生前、紅葉がお好きだったということで
「もみじ」の蒔絵をオーダーしていただきました
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まず、かすみの雰囲気を扉上部に表現します
左:漆を塗り、四角に切った貝殻(夜光貝)と金の板を
  一つずつ棒の先につけ置いていきます
右:金粉(梨子地粉)を蒔きます

その後、乾燥させ漆(透き漆)を塗りこみます
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乾燥後、駿河炭で砥ぎ貝や金を研ぎ出します

もみじの蒔絵は、お客様に一番に見て頂きたいので
納品後、完成品を紹介します

次に、金箔押し作業に入ります
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金箔部分は石目地の仕上がりにするため、乾漆粉という漆の粉を蒔き
数回漆を塗りこみ石目地に仕上げます
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金箔を押す部分に漆を薄く擦り金箔を押していきます
石目地に金箔を押す場合は表面の凹部分に金箔が入りづらく難しい技法です042.gif
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水の流れを表現した線を施しました

後は、組み立てて完成!!041.gif

完成品は納品後に紹介いたします


我が家のホームページ上の乾漆厨子もご覧ください
http://www.sadaike.com/zusi.html
by urushisada | 2011-08-07 00:47 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 塗りと呂色 2011.08.01

この乾漆厨子制作も完成間近になりました

なかなか更新できませんでしたが
今日は、中塗りと上塗りをご紹介します
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これまでは、生漆に砥の粉や地の粉、米糊などを混ぜ合わせた
下地漆をヘラで付ける作業でしたが、いよいよ黒漆の出番です

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中塗りからは、黒漆を刷毛で塗っていきます
均等の厚さになるように塗ります
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丸2日乾燥させ、駿河炭で水砥ぎします
水をつけながら、刷毛目などを砥ぎつけ凹凸を無くします

この中塗りと砥ぎを2回行います
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そして最後の上塗りです
が、この厨子は「呂色仕上げ」で仕上げるのでこれで終わりではありません

「呂色仕上げ」とは漆を鏡面のように艶を上げる作業で
上塗りの後、また炭砥ぎをし生漆を数回擦り込み乾燥させ
手に菜種油を少量付けながら磨き上げ、最後は油分をきれいに落とし
艶を上げます

この時のポイントは、炭砥ぎで傷を付けないように丁寧に行うことと
荒れていない手で磨くこと
これらができていないと傷だらけの仕上がりになります034.gif

さらに、脂性の人は有利です
旦那さんはこれに当てはまり、菜種油をつけなくても
手から染み出る自家製天然油で磨き上げます037.gif
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だんだん艶が上がってきました
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油分をきれいに取り除き漆本来の艶が出ました
「呂色仕上げ」完成
まさしく鏡、周りのものが移りこんでいます005.gif


次回は、蒔絵をご紹介します



我が家のホームページ上の乾漆厨子もご覧ください
http://www.sadaike.com/zusi.html
by urushisada | 2011-08-01 23:32 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 下地付けと研ぎ 2011.07.14

布着せを終えた後
布目すり(布目に下地漆をすり込む)をして布目を埋め

厨子の下地付けに入ります
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・生漆と米糊と輪島地の粉を混ぜ合わせた下地を2回
・生漆と砥の粉と輪島地の粉を混ぜ合わせた下地を1回
・生漆と砥の粉を混ぜ合わせた下地(錆び下地)を1回
の計4回下地付けを行います
漆は乾燥に時間がかかるため、一日一回しか下地付けは出来ません

下地を1回付けるごとに乾燥後、粗砥石で空研ぎをします
空研ぎとは、水をつけずに研ぐことです

そして、最後の下地付けの後は、中粗砥石で水砥ぎをします
水砥ぎとは、水をつけながら研ぐことで、漆の表面が滑らかになります
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この、水研ぎで細かい凹凸などを消し、まっすぐ平に研ぎつけます

漆の仕事をする上で、この研ぎの作業がとても肝心な工程のひとつで
凸凹のままにしておくと、仕上がりにそのまま現れます


c0213599_22382051.jpg水砥ぎ後の写真
水砥ぎにより凸部分の一番上の下地が研ぎ破られ、一つ下の下地が現れたため色が違う部分がありますが、これできれいに平らな表面になりました

次の工程は、いよいよ中塗りです
これまでは漆に米糊や砥の粉など混ぜ合わせた固形の漆ばかりでしたが、次からは、液体の漆のみを刷毛で塗っていきます

ようやく黒漆の出番です036.gif



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http://www.sadaike.com/zusi.html
by urushisada | 2011-07-14 22:12 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 素地完成  2011.07.07

今回の厨子は、乾漆と木地の併用で制作しています

前回、脱乾した後、天板と底板と段板を青森ヒバで制作し
胴周りと接着し素地が完成
ようやく厨子の形が見えてきました
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白く見える部分が木地、黒く見える部分が乾漆で制作してあります


その後、全体に布着せをし素地を補強します
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左:糊漆(米糊と生漆を混ぜ合わせた漆)を塗り麻布を貼ります
右:内角は布が浮きやすいので慎重に押さえます

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現在、下地づけの工程まで進んでいます

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とてもバランスが良い形になってきていると思います



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by urushisada | 2011-07-08 00:39 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 乾漆脱乾 2011.06.21

ご注文いただいている乾漆厨子の布着せが終わり
いよいよ先日、脱乾作業をしました
「脱乾」とは型から外すことです

これまでの作業は
布着せ‐乾燥‐砥ぎ‐布目すり(布目を埋める)‐乾燥‐砥ぎ‐
布着せ‐乾燥‐砥ぎ‐布目すり‐乾燥‐砥ぎ・・・をひたすら繰り返す

ずーっと同じ作業を積み重ね、ようやく麻布10枚を貼り終えました
この作業で肝心なのは乾燥

麻布にしみこんでいる漆をしっかり乾かせるのが大事で
布着せと布目すりの後は、数日間放置します
ここで焦って貼り重ねると、脱乾した時や、のちに狂う原因になるのです

見た目には全く変化がないので、焦るのですが・・・我慢です

しかし、脱乾によって一変
これまでの積み重ねが形となって現れます
しかも、軽い

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のこぎりで扉部分を切り放します
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スタイロフォームと石膏を外します
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脱乾終了
ようやく先が見えてきました042.gif



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by urushisada | 2011-06-21 23:35 | 厨子の仕事 | Comments(0)

厨子 下地付け・布着せ 2011.03.23

乾漆厨子の工程が布着せ作業に入りましたので紹介します

c0213599_011764.jpg前回の厨子 石膏型づくり(2/22)の続きです

乾漆の詳しい工程はこちらをご覧下さい乾漆の説明と工程

型を成形した後、器物の完成時の一番内側になる下地から付けていきます
錆び付け2回、三辺地付け、二辺地付けと4回下地を付けました(右の写真は錆び付け)

そして、普通は木地の部分に当たる所に麻布を貼り重ねていきます
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最初と最後に細目の麻布、中間には粗目の麻布を貼ります

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漆と上新粉を炊いた米糊を混ぜ合わせた、糊漆を塗り(写真左)
麻布を1枚づつ貼ります(写真右) 写真は細目の麻布の布着せです

乾燥後、麻布が重なったところを小刀でそぎ落とし全体を研ぎます
そして、麻布の目を埋める目スリ(二辺地付け)をします
乾燥後、目スリを研ぎ粗目の麻布を貼ります

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更に乾燥後(写真左)、研ぎ、目スリ(写真右)を行います

この布着せ、研ぎ、目スリ、研ぎを、好みの厚みが出るまで繰り返し行います

乾漆は、のちに狂うことはあまりありません
しかし、布を貼る時に、引っ張ったりひねったりして貼ると
型をはずした時に、ゆがむことがあるのでので気をつけて貼ります

現在、布着せ3枚目で9枚ほどを目処にして、5ミリ程の厚みを目指します


乾漆の詳しい工程はこちら乾漆の説明と工程


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by urushisada | 2011-03-23 23:59 | 厨子の仕事 | Comments(0)

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