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漆職人 定池家の日常を口ベタな旦那さんにかわり、やんわりと紹介します。 (漆職人夏子)


by 漆職人夏子

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一位拭漆厨子 2020.01.12

一位拭漆厨子 2020.01.12_c0213599_21410784.jpg
昨年から制作していた厨子が完成し納品させて頂きました。

仏間と仏像に合わせた厨子のご注文で、
一位材で制作し拭き漆で仕上げました。
一位拭漆厨子 2020.01.12_c0213599_21382359.jpg
一位拭漆厨子 2020.01.12_c0213599_21385950.jpg
一位拭漆厨子 2020.01.12_c0213599_21392318.jpg

一位拭漆厨子 2020.01.12_c0213599_21394718.jpg
一位材の拭き漆仕上げはとても品の良い仕上がりです

最初に実物大で製図をしますが
やはり、実際に制作しながら
縦横のバランス、屋根の甲盛りの膨らみ具合など
重要なところから決めていきます。
一点ものの品物は作業している時間よりも
考えている時間の方が長いかもしれません。
私もよく旦那さんに「どうや?」
と聞かれ一緒に考えることがあります。
たまに「こっちとこっちどっちがいい?」
と聞かれ、「こっち」と答えると
旦那さんは「正解」と言うことがあります。
意見を求めているのか?同意を求めているのか?





by urushisada | 2020-01-12 22:24 | 厨子の仕事 | Comments(0)

蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31

蛭子神社様の八足案の蒔絵を紹介いたします
蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21403173.jpg
蛭子神社にちなんで鯛のヒレをモチーフにした紋に貝を施します
貝を型をつかって切り出します
一つの紋にこのパーツが4こで
5台の八足案の紋が全部で44個×4で176個を切り出しました


蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21410969.jpg
漆で貝を貼ります
乾燥後、貝の上に漆を塗り重ね貝と漆面の段差をなくします


蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21420902.jpg
蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21425656.jpg
蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21480820.jpg
金具型を銀粉で施し、漆を塗り込み炭で研ぎ出します


蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21502885.jpg
貝の上に金の上絵を施します

蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21445278.jpg
蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21454970.jpg
脚はみじん貝(貝を細かくしたもの)を蒔き、研ぎ出します
みじん貝はざくざくと凹凸があります
一度に厚みを付けて塗ると漆が縮んでしまうので
漆を薄く塗っては研ぎ出しを平らになるまで数回くりかえします
この作業は形も複雑な上、貝も硬く、40本もあるので果てしなく
お父さんがほぼ一人でこなしていましたが、
後半はへとへとになっていて大変な作業でした



蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21561522.jpg
今回天板5枚、脚40本、脚底板10個とたくさんのパーツがあり
湿風呂(漆に湿度70%以上を加えて硬化を促す棚)が
常にいっぱいでした


蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_22031035.jpg
紋の上絵の金を磨きます


蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_21583644.jpg
全ての部分を手で磨き上げます



蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_22010355.jpg
木地編でも紹介しましたが
天板と脚はホゾ加工で組み上げました


蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_22081717.jpg
蛭子神社様八足案、蒔絵編 2019.12.31_c0213599_22101428.jpg
ご依頼からおよそ1年をかけオーダーメイドで
木地から塗り蒔絵まで一貫制作をさせていただきました
重く大きな天板に、複雑な脚が40本と何をするにしても
大変な作業でしたがどの作業も大変勉強になりました
元々はこのブログを見てご依頼をして下さった方で
我が家では初めて制作する八足案でしたが
信頼してご依頼をして頂き本当に感謝しております

令和元年最後の納品がとても印象深いものとなりました

今年も大変お世話になりました
来年もよろしくお願いいたします
良き出会いがありますようにお祈り申し上げます




by urushisada | 2019-12-31 15:58 | 仏壇・仏具の仕事 | Comments(0)

蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30

蛭子神社様の八足案の下地と塗りをご紹介いたします
蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_23441374.jpg
最初に木地固めをします
生漆に弁柄を混ぜ、木に吸い込ませ木地を強くします


蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_23444544.jpg
布着せをします
麻布を漆で貼り合わせます
この布着せをすることにより接ぎ合わせた木地の補強や
角の補強になります


蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_23453727.jpg
蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_23460587.jpg
脚40本すべての布着せ作業はとても大変でした



蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_21195719.jpg
下地をします
漆に地の粉(珪藻土を蒸し焼きにして粉にしたもの)や
砥の粉を混ぜたものを下地として塗り乾燥後研ぐ
という作業を3度繰り返します
下地は隣り合わせた面を一度に塗ることが出来ません
なので天板全面に下地をするのに4回に分けるとになります
4回を3度繰り返しその間に研ぎという作業が入るので
大変手間のかかる作業だということがわかります
この積み重ねが堅牢な漆の下地を作りだします



蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_23473235.jpg
荒い下地から始まり一番キメの細かい錆下地(漆+砥の粉)まで行い
下地の作業が終わります


蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_21163887.jpg
錆下地を砥石で水砥ぎをします
下地の凹凸を確かめながら平らに研ぎます
丁寧に研ぎつけると表面のキメが細かくなり
次の漆塗りの仕上がりもきれいになります




蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_23484982.jpg
蛭子神社様八足案、下地・塗り編 2019.12.30_c0213599_21280374.jpg
黒漆を塗ります
漆を塗っては乾燥後に駿河炭で砥ぎつけるのを3回繰り返します
こうして下地と塗りの作業が終了して次は蒔絵の作業に入ります

by urushisada | 2019-12-30 21:25 | 仏壇・仏具の仕事 | Comments(0)

蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29

先日納品しました、八足案の詳細をご紹介します
蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_22525591.jpg
まずは木地編です
素材はすべて、桧の柾目材を使用しました
乾燥材を仕入れましたが、その後も3ヶ月ほど仕事場の廊下で乾燥させました


蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_22543250.jpg
蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_00481439.jpg
天板は、一枚板では反る可能性が高いので、雇い実接ぎで接ぎ合わせ
さらに木口は端嵌接ぎで制作します


蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_22551013.jpg
脚は鷺足と呼ばれる形で仏具や神具に多く使われていますが
今回の脚は全て神主様によるデザインで制作しました
一台につき脚八本、合計で四十本あり大変な作業でした



蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_23004827.jpg
蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_23011744.jpg
天板と脚はホゾ加工して組み上げます


蛭子神社様八足案、木地編 2019.12.29_c0213599_22595852.jpg
正面から見て脚が重ならずきれいに見えるようなデザインに設計されています
手前から
240×500×200h
240×1500×270h
240×1500×350h
240×1180×480h
240×900×350h
天板の厚みが35㎜の厚いものでずっしりと重厚感のある品物になりました


  

by urushisada | 2019-12-29 00:54 | 仏壇・仏具の仕事 | Comments(0)

秋田市・蛭子神社様、八足案  2019.12.28

およそ一年をかけ「八足案」と呼ばれる台を
木地から塗り蒔絵まで一貫制作してきました

「八足案」とは神事の際に使用される八足の足を持つ
お供えや玉串を載せる台です

秋田市・蛭子神社様、八足案  2019.12.28_c0213599_10272191.jpg
この八足案は秋田市の蛭子神社の神主様からのご依頼で
先日、完成し納品してきました

秋田市・蛭子神社様、八足案  2019.12.28_c0213599_12122987.jpeg
幅と高さの違う五台の鷺足の八足案で
蒔絵や鷺足の形など全て神主様のデザインのもと
オーダーメイドで制作させていただきました

秋田市・蛭子神社様、八足案  2019.12.28_c0213599_10332064.jpg
蒔絵は鯛のひれをイメージした紋様と銀粉での金具型
鷺足にはみじん貝を蒔き仕上げました。

秋田市・蛭子神社様、八足案  2019.12.28_c0213599_12125831.jpeg
初めて制作するものにもかかわらず信頼して制作を任せて頂き
とても貴重な経験をすることができました
また神主様にも大変喜んでいただき嬉しく思います

秋田市・蛭子神社様、八足案  2019.12.28_c0213599_11472677.jpg
秋田まで納品に行くのでと娘たちも連れ
青森まで足をのばし、八甲田山酸ヶ湯温泉につかり
本州最北端大間崎まで行ってきました

by urushisada | 2019-12-28 12:51 | 仏壇・仏具の仕事 | Comments(0)

指揮者田中祐子さんの指揮棒ケース 完成 2019.03.19

この度、NHK交響楽団第一コンサートマスターの
ヴァイオリニスト篠崎史紀さんから頂いたご縁で
アンサンブル金沢の指揮者である田中祐子さんより
ご依頼を承り制作していました指揮棒ケースが完成いたしました。
指揮者田中祐子さんの指揮棒ケース 完成 2019.03.19_c0213599_23021994.jpg
指揮者田中祐子さんの指揮棒ケース 完成 2019.03.19_c0213599_23030197.jpg
赤、白、黒のコントラストがとても華やかで
また金のネームで全体がキリッとしまって、
品の良い品物が仕上がりました。

最初のご依頼の希望は「朱色のベースに白いユリ」
それを元にこちらで、図案を作成、
その後、お会いし品物を見ながらデザインの打ち合わせをしました。
その際のご本人様のご指摘が的確で
とてもセンスのある方なんだなと思いました。
そしてとても華やかな方なので、
その印象にそった品物の制作を心がけました。

指揮者田中祐子さんの指揮棒ケース 完成 2019.03.19_c0213599_23034846.jpg
そして、思いつきで専用の変形風呂敷を作ってみました。


無事に納品を終え、気に入って頂いた様子にひと安心いたしました。
末長くご愛用頂けたら幸いです。

ご縁に感謝いたします
篠崎さん、田中さん、ありがとうございました。




by urushisada | 2019-03-19 08:41 | 漆工芸品の仕事 | Comments(0)

田中祐子さんの指揮棒ケース  上絵 2019.02.18

田中祐子さんの指揮棒ケース  上絵 2019.02.18_c0213599_23010076.jpg


田中祐子さんの指揮棒ケース  上絵 2019.02.18_c0213599_23083657.jpg
葉っぱの一部に金粉を蒔き、乾燥後漆を塗り込み
乾燥後金を研ぎ出します


田中祐子さんの指揮棒ケース  上絵 2019.02.18_c0213599_23095018.jpg

田中祐子さんの指揮棒ケース  上絵 2019.02.18_c0213599_23090821.jpg
花のしべと、名前を上絵しました。
名前を入れるのがご希望で、
花だけの時より英語の名前が入ると全体がキリッとしまりました。
この後、金を磨いてから、漆を摺り重ねて全体を磨き上げます。







by urushisada | 2019-02-17 23:56 | 漆工芸品の仕事 | Comments(0)

田中祐子さんの指揮棒ケース 「上塗りと葉っぱ編」2019.01.28

昨年から取り掛かっている
田中祐子さんの指揮棒ケースをご紹介いたします。

田中祐子さんの指揮棒ケース 「上塗りと葉っぱ編」2019.01.28_c0213599_23374549.jpg
ユリの花を卵殻で仕上げた後上塗りをし、乾燥後研ぎ出します。

田中祐子さんの指揮棒ケース 「上塗りと葉っぱ編」2019.01.28_c0213599_08210298.jpg
黒漆で葉の部分を描き上げます。
黒漆は時間が経つと透けるので
1回目はを灰墨を混ぜた黒漆で描きますが
灰墨を混ぜると多少灰色っぽくなるため
乾燥後、普通の黒漆で塗り重ねます。

田中祐子さんの指揮棒ケース 「上塗りと葉っぱ編」2019.01.28_c0213599_08225788.jpg
朱色、白、黒のコントラストが綺麗です。

写真や文では、順調に進んでいきますが
実際は考えている時間が長く
なかなか進んでいかないのが現実です119.png


by urushisada | 2019-01-27 23:53 | 漆工芸品の仕事 | Comments(0)

田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23

指揮者、田中祐子さんの指揮棒ケースは蒔絵の工程に入っており
白ユリを卵殻の技法で表現しています
田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23_c0213599_17265444.jpg
田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23_c0213599_17270957.jpg
白漆を塗りうずらの卵の殻を貼っていきますが
卵殻の密度、粒の大きさなどの変化で陰影を付け
奥行きがでるように考えながら貼っていくのでとても時間がかかります

田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23_c0213599_17272629.jpg
うずらの卵の殻は、にわとりの殻よりも薄くきめが細かいので
綺麗に仕上がります
また、表裏がわかるように裏には墨を塗っておきます

田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23_c0213599_17282602.jpg
全て貼り終え乾燥後、花びら全体に白漆を塗り
卵殻を覆います
白漆は乾燥が早いと茶色に近づくので
時間をかけゆっくりと乾かします

田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23_c0213599_17295862.jpg
乾燥後、炭で研ぎ卵殻を研ぎ出します
この時研ぎすぎると卵殻の色が悪くなるので注意します
卵殻の厚みに近づけるため
白漆の塗り込みと研ぎを二度繰り返します

田中祐子さんの指揮棒ケース「卵殻編」2018.12.23_c0213599_17302912.jpg
卵殻の作業はとても気の張る作業でしたが
全て研ぎ終え完了しました
この後、葉を黒漆で描いていきます



●田中祐子さんの公式ウェブサイト



by urushisada | 2018-12-23 19:47 | 漆工芸品の仕事 | Comments(0)

指揮者、田中祐子さんの指揮棒ケース 2018.12.06

今回、ご縁がありオーケストラ・アンサンブル金沢の
指揮者である田中祐子さんから
指揮棒ケースに蒔絵を描くご依頼を承りました。

田中祐子さんは、東京音楽大学指揮者卒業後
東京藝術大学大学院指揮者修士課程を首席で修了され
これまで数多くの交響楽団と共演され
海外でも活躍されている指揮者さんです。

●田中祐子さんの公式ウェブサイト


ご依頼の指揮棒ケース

指揮者、田中祐子さんの指揮棒ケース 2018.12.06_c0213599_22292538.jpg
木地に布を着せて、下地を施してから塗りに入りました。

指揮者、田中祐子さんの指揮棒ケース 2018.12.06_c0213599_22302588.jpg
指揮者、田中祐子さんの指揮棒ケース 2018.12.06_c0213599_22300341.jpg
ご希望は朱色ベースに白いユリの蒔絵で、これから蒔絵に入ります。

田中祐子さんが実際に指揮を振ったコンサートを拝見させて頂いたとき
とても、パワフルで華やかな印象でしたので
指揮棒ケースを「華やかさ」と「品の良さ」の
印象を大切に制作したいと思います。



by urushisada | 2018-12-06 19:08 | 漆工芸品の仕事 | Comments(0)

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